補聴器の金額を初めて知った時、「高すぎる!!!どうしてこんなに高いの!!!」と感じることもあるのではないでしょうか。
・補聴器の相場料金
・集音器との違い
・補聴器が高いと感じた時に考えたい3つのこと
私自身の場合両耳先天性難聴のため、普段は両耳に補聴器をつけています。初めて補聴器の金額を知った時は驚愕しましたし、正直今でも高いと思っています。
両耳先天性難聴の私は、補聴器購入代金として累計100万円以上かかっています!
本記事では、両耳先天性難聴の私が「補聴器は高すぎる!!!」と感じた時に考えた3つのことをお伝えします。モヤモヤが少し晴れると思いますので、最後までご覧になってみてください。
補聴器はいくらするのか
補聴器の金額を知らない人が初めて補聴器の金額を知ると、だいたい驚愕します。私自身も初めて補聴器の金額を知った時はビックリしました。補聴器の相場料金と集音器との違いをお伝えします。
補聴器の相場料金
補聴器の相場料金は種類やグレードにもよりますが、標準機能を備えているものだとだいたい片耳20万円程度です。両耳補聴器をつけている私の場合は40万円程度かかります。
決して安い金額ではないので、少しでも安いものを選ぼうとする人もいるかもしれませんがオススメしません。安かろう悪かろうでは意味がないですし、逆に無駄にグレードが高いものを買う必要もないと思います。
また、補聴器の金額が高いため集音器を購入しようとする難聴者の方もいるかもしれませんが、それもオススメしません。
片耳20万円は決して安い金額ではないと思います!
集音器との違い
補聴器と集音器の違いは、補聴器は「特定管理医療機器」で集音器は「オーディオ機器」です。
補聴器は厚生労働省から「特定管理医療機器」のお墨付きを受けており、品質・安全性・有効性について一定の基準をクリアしています。取り扱う店舗は保健所から販売許可をもらう必要があり、この許可がないと販売できません。
一方で集音器はオーディオ機器であくまで家電製品なので販売の敷居が低く、家電量販店でも販売されています。
補聴器は管理医療機器、クラスⅡに分類され、管理医療機器を業として販売若しくは貸与しようとする者は、あらかじめ営業所ごとにその営業所の所在地の都道府県知事(その営業所の所在地が保健所を設置する市または特別区の区域にある場合においては市長または区長)に厚生労働省令で定める事項を届け出なければなりません。また、厚生労働省令で定める基準に該当する管理者を設置しなければなりません。
一般社団法人日本補聴器販売店協会 補聴器販売に関わる法律
補聴器が高い理由
補聴器が高いのには理由があります。補聴器が高い理由を知ることで「それなら仕方ない部分もあるかな。」と思えるかもしれません。
補聴器の需要がまだまだ少ないため
一般社団法人日本補聴器工業会の調査によると、日本国内における2023年の補聴器販売台数は652,141台です。
日本国内における2023年の補聴器販売台数は652,141台
年別補聴器出荷台数(メーカー協議会)
眼鏡DB2023によれば日本国内の眼鏡装用人口は約7,600万人と言われており、人口の60%以上が眼鏡を装用していることを考えると、補聴器の需要はまだまだ少ないと言えるでしょう。
日本の眼鏡装用人口は約7,600万人*。日本の人口が約1億2,000万人なので、人口の60%以上が眼鏡を装用しています。
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*眼鏡DB2023
現在日本国内にメガネが普及しているように、補聴器も普及してくるともう少し価格が下がるかもしれません!
高度な性能を持つ小型機器であるため
現代の補聴器は超小型のデジタルアンプ、マイク、スピーカー、中にはBluetooth接続できるものもあり高性能です。そのため、構成する部品そのものが高価であるため、ある程度金額が高くなってしまいます。
メーカー側が補聴器を開発する開発コストもかかっています。
私自身はBluetooth機能が付いている補聴器を活用していますが、とても便利です!
アフターケア代が含まれているため
補聴器は購入して終わりではなく、定期的にメンテナンスが必要です。特に、初めて補聴器を購入する方であれば細かい音の調整や補聴器に慣れるためのトレーニングが必要です。
補聴器販売店側もボランティアではなく営利企業であるため、補聴器購入時に人の労力がかかるアフターケア代金が含まれているケースもあるためです。
補聴器が高いと感じた時に考えたい3つのこと
あなたは補聴器の相場が片耳20万円程度と聞いて、高いと感じましたか、それとも安いと感じましたか。私は得られる効果を考えると、高いとも安いとも思っていません。
むしろ、補聴器や補聴器販売に携わっている全ての人に感謝の気持ちが沸きあがってきます。補聴器が高いと感じた時に3つのことを考えると、感謝して喜んでお金を払うことができるかもしれません。
補聴器がなかった世界を想像する
もし、世界に補聴器がなかったとしたら我々難聴者の生活はどうなるでしょうか。
・後ろから迫ってくる車の音が聞こえず、交通事故に遭ってしまう。
・救急車の音が聞こえず、然るべき判断ができない。
・緊急速報等が聞こえず、災害時に逃げ遅れてしまう可能性がある。
・聞き返すことが多く、実際に人と会ってのコミュニケーションがさらに怖くなる。
・「え、世界にはこんなに素晴らしい音があったのか。」という体験が全くできなくなる。
・よく聞こえず、音楽ライブを楽しめない。
・小鳥の囀りや自然音をきく感動を味わうことができない。
・お店に行った時にBGMを聞いて感動できなくなる。
あくまで一例ですが、他人にも迷惑をかけそうですし、自分の身の危険を守れない可能性が高まります。音を聞いて感動する機会が減り、人と繋がってコミュニケーションとる範囲が限定的になってしまいます。
補聴器を通じて身の危険を守り、音で感動する機会を得て、人との繋がりをつくれる。補聴器を購入することでそこにお金を払っているのだと捉えたらどうでしょうか。
少しだけ、補聴器の価格に対する考え方が変わってくるかもしれません。
短期ではなく中長期の自己投資と捉える
補聴器は片耳20万円程度、両耳だと40万円程度と短期的に見ると決して安い金額ではありません。ただし、中長期の自己投資と捉えた場合はどうでしょうか。
補聴器の寿命は平均で5年程度と言われているので、仮に両耳で40万円の補聴器を購入した場合、月額換算すると¥6,666円です。
12ヶ月×5年=60ヶ月
¥400,000÷60ヶ月=¥6,666
月額¥6,666と考えると、少し見方が変わるかもしれません!
あなたは補聴器を活用することで得られる効果に対して、月額¥6,666円をお支払いすることも惜しいでしょうか。継続して¥6,666円かかると考えると決して安い金額ではないですが、中長期で人生を豊かにしてくれるツールと考えれば、高くもないと思います。
予め補聴器購入の資金計画を立てる
補聴器購入費用は中長期で考えると高くはないと思えても、実際に短期的に40万円程度かかるとしたらお財布事情的にも精神的にもキツイかもしれません。
であれば、必ずかかってくる必要経費として予め補聴器購入の資金計画を立てておきましょう。月1万円の貯金ができれば40ヶ月で補聴器購入代金を捻出できます。
どうやって貯金すればいいのかわからないという人は、「本当の自由を手に入れる お金の大学」という本を参考にしてみると良いかもしれません。
まとめ
補聴器の相場料金は片耳20万円程度で、補聴器と集音器の違いとして、補聴器は「特定管理医療機器」で集音器は「オーディオ機器」です。
補聴器の金額が高いのは、補聴器の需要がまだまだ少ないく高性能であることに加えて、アフターケア代が含まれているためです。
補聴器の金額が高いと感じた場合、補聴器がなかった世界を想像し、短期ではなく中長期の自己投資と捉え、予め補聴器購入の資金計画を立てましょう。
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